エスプレッソとは?通常のドリップコーヒーとの違いも解説!

公開日:2022/05/01   最終更新日:2022/05/19

エスプレッソ

エスプレッソもドリップコーヒーもコーヒーを売りにしているお店に行けば必ず耳にするコーヒーの名前です。当然それぞれに違う種類のコーヒーです。コーヒーでよくいわれるのは豆の銘柄の違いですが、エスプレッソとドリップコーヒーは豆銘柄の違いというわけではありません。それでは、その違いと特徴を少しのぞいてみましょう。

エスプレッソとは?

エスプレッソはイタリア語です。そう、まさにイタリアが発祥です。世界に知られるようになったのは1906年のミラノ万博でした。簡単にいうと、コーヒー豆からお湯でコーヒーを抽出するときに、圧力をかけて一気に濃厚なコーヒーを絞り出すのです。

その言葉のひびきからも、なんとなくイメージが伝わってきます。そして欠かせないのが細かく挽いた深煎りコーヒー豆です。エスプレッソはまた、その楽しみ方のバリエーションが豊富なところも特徴として挙げられます。

細かく挽いた深煎りコーヒー豆

エスプレッソには、焙煎度のふかいコーヒー豆を使います。焙煎度はふかいほうから挙げると、イタリアンロースト、フレンチロースト、フルシティーシティロースト、シティーロースト、そしてハイローストなどとなっていて、だいたいはイタリアンローストからハイローストまでが適しています。

これらの豆を極細挽きで挽いたものを使います。ふかい焙煎度になるにつれてにがみが強くなります。

どうやって淹れるの?

エスプレッソは味もさることながら、その淹れかたは独特です。最初にお話しした通り、圧力をかけて絞り出すので、エスプレッソマシンかモカエキスプレスと呼ばれる専用器具が必要になります。

そして専用のフィルター、「ポルタフィルター」に粉を詰めて、圧力をかけたところにお湯をとおして絞り出します。

エスプレッソは通常のドリップコーヒーと何が違う?

もうだいたいおわかりですね。エスプレッソとドリップコーヒーの違い。そうです、これだけ淹れ方や豆の焙煎度と挽き具合が違うと、そこから生まれるコーヒーは、明らかに違います。そしてこの違いがよりいっそうエスプレッソを面白いものにしています。

まず味や香りが違う

エスプレッソはコーヒー本来の深みがあります。エスプレッソは、高い焙煎度の豆を、深煎りにして、それを極細挽きで使います。そして圧力をかけて絞り出すだけに、焙煎度があまり深くない豆から圧力などかけずにゆっくりと絞り出すドリップコーヒーよりも、味や香りが濃厚です。ドリップコーヒーは、コーヒー粉とお湯が触れている時間にばらつきがあるので、味が不安定になりがちだといわれています。

抽出できる量

その入れかたからもわかるとおり、エスプレッソはあまりたくさん作ることはできません。同じ量の豆から作れる量はドリップコーヒーの4分の1から5分の1ぐらいです。よく目にするのは、小さなエスプレッソカップにそそがれた姿です。

ヴィジュアル

おなじみの黒い色でヴィジュアル的にはそれほどでもないのがドリップコーヒーです。一方、エスプレッソはとてもおしゃれな姿です。クレマ、ボディ、ハートと呼ばれるみっつの層になっていて、よいエスプレッソはこれらがキレイに分かれています。

クレマはいちばん上の層で、味や香りを含んだ濃密な泡です。色合いはゴールデンブラウンで、きめの細かいミルクのうように見えます。まん中にあるのがボディです。ふかいコクやボリュームを味わえるのがここです。

味わいが焙煎度によって違い、キャラメル色をしています。いちばん下の層がハートです。絞り出したての香りがただよっているダーク系ブラウン色です。ここにラテアートでお化粧をしてあげると、もうドリップコーヒーとは完全に別世界となります。


エスプレッソを上手に淹れるコツ


まずは何といっても豆選びです。焙煎は技術も必要ですし自分でやるというよりは、焙煎されたもののなかからよいものを選ぶところが上手なエスプレッソへの第一段階です。

そして次にたいせつなのが挽き具合です。これはよいグラインダーを持っていればできるので、何度かやってみて味を比べて、自分好みの細挽き加減を探しておくとよいでしょう。

あとはエスプレッソを使ったいろいろな演出です。よく知られたカプチーノやカフェマキアート、冷たいアイスクリームに熱々のエスプレッソをかけて味わうアフォガート、他にもシェカラートとかフラットホワイトなどなど、いろいろなアレンジを知っておくのも、おいしいエスプレッソを淹れるコツです。

そして忘れてはならないのはラテアートです。そこには単なる飲み物を越えた世界が広がっていて、そのアートそのものが、上手に淹れているという表現になりうるものです。

 

さあ、ここまでおおまかにエスプレッソについてみてきました。豆の焙煎度や挽き方、そして独特の淹れ方といろいろなアレンジは、わたしたちの創造意欲をかき立てて止まないものでした。1900年代初頭に生まれ、ヨーロッパの味の牽引役であるイタリア生まれのエスプレッソ。ドリップコーヒーもいいですが、なにやら今すぐにでもエスプレッソを淹れたくなるようなお話と、コーヒー豆の魂をそのまま飲み物に仕立てたようなその姿は、まるで古代の錬金術師たちがもとめていた不老不死のエリクシールのようです。そんなエスプレッソをぜひ味わってみてください。

 

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